自己肯定感を持つ為に・・・

今からとてもセンシティブな問いを投げかけたいと思う。

そうきいて怖いと思ったなら、今はまだこのコラムを読まずにおいても良いと思う。

ではお聞きしよう。


貴方は自分の存在意義を本当に感じられているだろうか。

何かで誤魔化してはいないだろうか。


「自分の存在意義が分からない」

「自分が生きている必要性を感じられない」

「誰も私のことなんか必要としていないんです」


穏やかに、落ち着いた口調でそう口にする、私のところにはそんな方も大勢訪れる。

そしてそんな方々は、得てして皆とても人間的にも魅力的であるのだ。

他人からしたら羨む部分もたくさん持ち合わせている彼等が、しかし自分には〝愛される価値などない〟と心の底から思っている。

彼等の無意識下の奥に潜む〝誰か〟にとって、自分は完璧な人間でないから。

彼等はけれども、その無意識下にいる〝誰か〟の為に完璧な自分になろうと今迄必死に努力してきたのだ。

そして燃え尽きた。

「自分は存在する意味すらない人間なのだ」というレッテルを自分にぺったりと貼り付けて。

こんなにも魅力的な彼等が今迄の人生を掛けて努力しても、その〝誰か〟の望むような自分にはなれなかった。到底なれるものではないのだと思い込んでしまう。

何故か。

何故ならその彼等が恋し焦がれて尽くしてきたその無意識下にいる〝誰か〟は現実的にこの世界に存在するものではないから。

勿論、彼らにとっては現実にいる〝誰か〟なのだ。

大抵の場合、父や母、両親が多い。

けれども彼等が尽くしている父や母は、〝実際に現実で存在している父と母とは異なる〟ものなのだ。


彼等は気付いてはいないけれど。


彼等の尽くしたいと努力してきたその存在は実際に存在している生身の父や母ではなく、

彼等が〝理想としている〟父や母なのだ。


理想郷、すなわちユートピアとは、実は

〝この世に存在しない場所〟

という意を持つ。

理想はこの世に存在しないもの。

この世に存在しないからこそ理想なのだ。

けれども彼等はその理想像の求めるような完璧な自分を求める。

そうでなければ自分は必要とされないから。

その〝誰か〟に必要とされない自分などには、存在意味を感じられないから。


自己肯定感は自我レベルにおいてかなりコアな部分を占めている、所謂扇の要のようなものなのかもしれない。

けれども彼等は好き好んでこうなったわけではない。

それなりのキチンとした理由がある。

そしてその奥には脈々と受け継がれてきた大きな流れの存在がある。


「自分の存在意味を感じられない」「自分に愛される価値などない」どうしてもそう思ってしまう、そんな自分は変えられる。

何故なら私が昔、そうだったから。

自分に愛される価値などない、存在意味なんてない、心の底からそう思っていた人間だったから。

もう一度言おう。

「自分に愛される価値などない」そう思ってしまう自分は変えられるのだ。

自分の事をちゃんと愛してあげられるようになる。


これから2回にわたって、

私の経験もまじえながら、自己肯定について話していきたいと思う。


「自分には価値がない」


そう思ってしまう方、必見です。

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