マインドフルネス 本当に出来ていますか?


人間の進化の成熟度というものは何処か1局だけを極めようと思っても極みきれるものではなく

(1局を極めようとすることもアプローチの1つとしてはとても大切。やりきったソコにくる行き詰まりは、その時の自分に足りない部分を教えてくれる)、バランスを取りながら螺旋階段のように上がっていくものである。


これからの時代は


『スピリチュアルとテクノロジーの融合の時代』


だと私は考えているのだが、そのとっかかりの一つとして

昨今、日本においてスピリチュアルや心理学的な世界のみならず

企業の中でも取り入れられる機会が多くなってきたマインドフルネスが挙げられるかと思う。

マインドフルネスを簡単に説明すると

〝今、ここに生きる〟を実践するための瞑想法である。

とはいえ、山程ある瞑想法の中で何故マインドフルネスがこんなにも企業にも受け入れられたのか、というと

やはり「ストレス軽減」「集中力up」etc…

現代社会に必要なコンテンツの効果が脳科学的に実証され、

そしてある意味企業の目指す地位にあるグーグルやフェイスブック、インテル、マッキンゼー、はたまた政府機関などでも取り入れされていることによる信頼感が大きいのかと思う。

実際、グーグルなどでは現在は自分達で畑をつくったりなど、マインドフルネスに代わる方法が実行されてきてはいるのだが、マインドフルネスは現時点ではある程度ビジネス界において確固たる地位を獲得した、と言ってもいいのではないだろうか。


取り立ててデメリットもなく、且つ費用もかからず誰にでも気軽に出来ていいことづくめかのようなこのマインドフルネス。


が、

果たして本当にそうだろうか?

いくつかのやり方のあるこのマインドフルネスだが、先にも述べたように


要は、一切の価値判断をせずありのままの自分を受け入れ俯瞰し今この瞬間に意識を向ける。


ということだ。

だが、そんな事が本当に誰にでもお手軽に可能なのだろうか。

「自分が受け入れたくない自分をも俯瞰して認め受け入れることの出来る本当の強さを持った自我」が伴っていないと、ただ自分に都合のいい部分だけを受け取って気持ちよくなるだけで、本当に必要な気付きが得られるかどうかは甚だ疑問だと私は思うのだがどうだろう。


私が何故このような疑問を持つのかというと、

実際、クライアントさんのお話しを伺っていくと

〝自分がストレスに感じている事自体を自覚出来ていない〟

方々がなんとも多いのだ。

これは普通のカウンセリングルームにはもしかしたらあまり見られない現象かもしれない。

何故なら普通、カウンセリングにはストレス等を自覚していない人は来る訳がないから。


自己理解における〝自己成長カウンセリング〟


要はストレスの有無に関わらず自分自信という人間の変化、進化を目的に来ている方が多いからこそ見えてきた盲点なのかもしれない。

その様な〝ストレスを自覚出来ていない〟方々は大体皆口を揃えて同じことを言う。


「ストレスは特にないんです」

「仕事は楽しいんです」

「ま、勿論色々あるかもしれないけれど、そんなのいちいち気にしてません」


そして皆さん揃ってこう続くのだ。


「だけど腰痛が慢性的にあるんですよね」

「肩、首の凝りが酷くてマッサージによく行くんですよね」


貴方はご存知だろうか。

腰痛の85%が実は『非特異的腰痛』だという事実。

『非特異的腰痛』とは明確な原因が特定しきれない腰痛、ということだ。

明確な原因が特定しきれない、とはでは一体どういう事なのか。

要は病院でいくらレントゲンをとったり等の検査をしても原因が分からないということ。

そこに見えてくるのは、

その腰痛の根本原因が実は外傷的なものではないかもしれないという可能性である。


ストレスは脳へ影響し、全ての指令を出している脳が筋肉を緊張させ、その為に身体を正常に保っている力バランスが崩れ、そのバランスの崩れた身体をなんとか保つ為にあらゆるところで余計な負荷を掛けて頑張ってしまう。

そしてその頑張りが、

身体の凝りや歪み、ヘルニア、様々な臓器への負担へと繋がっていく。


実際、本人には実感がなくても

いつものワークでストレスや感情を取り去ると

ワーク前には左右差があった身体のバランスが綺麗に整うのだから言わずもがな、である。

脳へのストレスは海馬の細胞死にも繋がっている、という論文発表もある。

ストレスがひいては学習や記憶力の低下をも引き起こすというのだ。

そして上記したように、そのストレスを貴方が現時点で全てキチンと認識しているとは限らないのだ。


これをマインドフルネスに置き換えるとこうなる。

つまりは貴方は知らず知らずの内に

自分の見たくない、見えない部分を見ない様にしている可能性があるということ。

自身が本当のありのままの自分をキチンと認識しきれていないという現状の中、

そんな状態でそもそもマインドフルネスの

〝一切の価値判断をせずありのままの自分を受け入れ俯瞰し今この瞬間に意識を向ける〟

が可能なのか否か。

貴方はどう感じるだろうか。


けれどもそれは決して残念なことではない。

人間は自分の認識範囲内でしか物事を理解出来ない。

それは言うなれば

自分が認識している範囲外に何があるか、分かっていない、ということだ。

自分自身に関しても然り。

今の自分が文字通り知らない範囲に、実は広大な未知の世界が広がっている。

なんとワクワクすることだろうか。


カウンセラーはある意味で貴方の死角になっている部分が見える存在とも言えると私は思う。

一緒に、

貴方の知らない本当の貴方を発掘していこうではないか。

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