無意味という意味

「全てのことには意味がある」

そう聞いて、貴方はどう思いますか？

「そう、その通り！」

と思う方もいらっしゃるでしょう。

「そんなのそう思いたいだけのただの思い込みに過ぎない」

そう考える方もいらっしゃるでしょう。

確かに、

人間は意味を持たせ、ストーリー付けをしてある意味何処かで勘違いをしなければ人生を生きていけない弱い生き物だとも言えるでしょう。


では実は意味などないのか。


だまし絵のような答えですが、

“この世の全てには意味がない”というのも“意味がないという意味付けのストーリー”なのです。

もっと単純に言ってしまえば

人間は“意味付けするよう出来ている生物”なのです。

そして残念ながら、この人間として生きている内はどうしたってその構造を持ったこの脳を使って思考する羽目にならざるおえないのです。

けれどもただ一つ確かな事。それは、

「貴方が今“ソコ”に意味付けしている」

という事実。

“ソコ”に意味付けする必要を感じているという事はすなわち

“ソコ”に何かしらひっかかりを持ったという事であり、

“ソコ”にひっかかりを持ったという事は

“ソコ”に今貴方が必要としているヒント、もしくはクリアすべき課題の答えが隠されている、

という事でもあるのです。


人は意味付けしてしまう生き物。

そして同時に

限界を広げようとする生き物でもあります。

意味付けすることによって世界が多層的に豊かに感じられ、そしてそこに、個々の人間が成長し人生を歩んでいかねばならない上での指標を見出す。


人は意味付けしてしまう生き物。

もしかしてそれは、人間が人生に絶望せず生き抜く為の進化の結果なのかもしれません。